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同じ月を見て。#1

僕はこの春から憧れだった1人暮らしを始めた。筈だった。「おはよう………。」「おはようございます。」その人はだらしない部屋着姿で頭をボサボサにして部屋から出てきた。一人暮らしで大学生活を満喫してる筈の僕は何故かこの人と同居していた。あれは。まだ桜が咲き始めたばかりの頃だった。「こっちです。」僕は引越し業者に指示を出す。新しい家具を少しと後は身の回りのものだけで引越しはすぐに終わりそうだった。新しい生活に...

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同じ月を見て。#2

僕は朝、目を覚ました。新しい天井。部屋の壁。ここはどこだっけ?と一瞬思う。そうだ。僕は大学生になって一人暮らしを始めたんだった。1人………。1人の筈だった。だけど。「ん~………。」リビングで布団を敷いて寝てる男が寝返りを打つ。昨日初めて会ったこの人と僕は暮らす事になった。未だに信じられない。どうしてこんな事に……。運が悪かったんだろうけど。それにしてもドラマじゃないんだから。いやドラマならきっと可愛い女の人...

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同じ月を見て。#3

なんだかすっかりユンホさんのペースにハマってしまった感がある。僕はユンホさんが仕事に行った後ユンホさんが残したサンドイッチを食べた。あんなに美味しそうな顔されたらなぁ……と僕はユンホさんの顔を思い出してそう言えばイケメンだよなぁ……と言うより綺麗?と思う。端整な顔立ちは何もかも小さく纏まってて8頭身くらい。いや9頭身?!どうしてあんなに顔が小さいんだろう????そんな綺麗な顔をリスみたいにほっぺたを膨ら...

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同じ月を見て。#4

僕とユンホさんは深夜にもかかわらず色々な話で盛り上がった。ユンホさんの事、僕の事。会社の事、学校の事。家族の事、友達の事。友達になったばかりの様にお互いの事を聞いて、聞かれてどんどん知っていくのが楽しい。ユンホさんの事を知って行くのが嬉しい。「ユンホさん彼女は?」「チャンミン君こそ。カッコいいからいるんだろ?」「僕はまだいません。」「まだ?」「はい。」どんどんどんどん自分の事を話していくから不思議だった。「...

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同じ月を見て。#5

「はぁ………。」僕は深い溜息をついた。「どうしたんだ?チャンミン。元気ないな。」同じ大学のキュヒョンが僕の顔を覗き込んだ。「なんでもない……。」「なんでもないって面か?」「………はぁ。」「?????」不思議そうなキュヒョンを他所に僕はまた溜息をつく。なんで溜息が出るかと言うと。僕にも分からない。ユンホさんと折角親友になれるかと思ったのに全く顔さえ合わせない日々だった。まさか避けられてないよな?朝とか顔を合わすと普通な...

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同じ月を見て。#6

ユンホさんがお風呂から上がってくると同時に僕は食事をテーブルに並べた。「チャンミン君……夜中に凄いご馳走だね。」「そうですか?お仕事してきたんですからこれくらい食べて疲れを取って下さい。」「ありがとう…。」ユンホさんの顔が赤いのはお風呂上りだからだと思ってた。「美味しい!」ユンホさんはやっぱり大袈裟な程僕の料理を褒めてくれる。でもどこか元気がなかった。「ユンホさん。まさかここずっと夕飯食べてなかったんですか?...

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同じ月を見て。#7

翌朝起きて気が付いた。僕はユンホさんの横で眠ってしまったようだ。床で変な体勢だったからか体がみしみしと痛んだ。僕は起き上がってすぐユンホさんの額に触れる。まだ少し熱はある様だか昨夜よりはかなり下がった様にも思えた。僕が触れたからかユンホさんも薄っすらと目を開ける。「チャンミン君………まさかずっと見ててくれたのか?」「いえ。寝てましたよ。」「でも……傍に居てくれたんだろ?」僕は答えず微笑んで返した。「ありがとう...

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同じ月を見て。#8

ユンホさんの熱は次の日にはすっかり下がっていた。良かった。ユンホさんは今朝は布団から起きて一番にシャワーを浴びた。元気になって浴室からは鼻歌も聞こえてくる。本当に良かった。「ユンホさん~いつまでもシャワーしてると又熱ぶり返しますよ~!」僕はリビングからユンホさんに声をかける。本当に子供かっての。あれで人の親だって言うんだからびっくりする。あんなかわいらしい人がお父さんかぁ…。結婚もしてたんだよなぁ。...

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同じ月を見て。#9

俺の名前はチョン・ユンホ。この春、バツイチとなった俺は人生最悪のどん底にいる気がしてた。でもそう言う時に不幸は畳み掛ける様に次々起こるもので。一人住まいのために借りたアパートが重複契約になっていて他の部屋が空くまで、その重複した相手のシム・チャンミン君と一緒に住む事になったんだ。俺にはどうしてもここの大家さんを責める事はできなかったんだ。だからOKした。相手のチャンミン君は凄く不満そうだったけど……。...

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同じ月を見て。#10

僕はユンホさんを知れば知る程ユンホさんから目が離せなくなった。最近は少しずつ早く帰ってくるようになったユンホさん。会社であった事なんかも話してくれるようになってきた。ユンホさんと過ごす時間が増える程ユンホさんの事を知って行く。それはどんな些細な事でも嬉しく思った。僕って気持ち悪いんじゃないかな?こんな1人の人間に対して、しかも男性相手にここまで執着した事はない。でもユンホさんは綺麗だったし可愛かっ...

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同じ月を見て。#11

ダメだダメだダメだダメだ………。こんな事しちゃいけない!僕は頭では分かっているのに僕の手はユンホさんのスマホをスワイプする。鍵はかかっていない。それが僕を止める最後のチャンスだったのに………。心臓がドキドキする。僕は画面に映るLINEが来ている通知が気になってLINEを開いた。ここにも鍵がない。ある意味ユンホさんは隠すような事をしていない証拠だと僕は自分の行為に意味が無い事を願った。そしてそこにははっきり言って...

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同じ月を見て。#12

両手のスーパーの袋が手に食い込む様だった。「………重い。買いすぎた。」つい。ユンホさんの喜ぶ顔を思い出したら色々なメニューが思い浮かんであれもこれもと買い込んでしまった。一週間分くらいの食料は揃った感じだ。僕は何をやってるんだろう。他の男が好きな人に対してこんな事したってどうにもならないのに。っていうか僕と同居してる事は公認なんだろうか。自分の付き合ってる男がもし見ず知らずの男と一つ屋根の下で暮らし...

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同じ月を見て。#13

僕は公園のベンチで腰を下ろしていた。空の月はやっぱり丸い。僕はそれを見上げててみても思い浮かぶのはユンホさんの事ばかり。『ミョングク……。』耳に残るユンホさんの声。今頃2人は……。もしかしたら……。僕は僕の出かけてる間に2人がするであろう事を想像して頭を振った。待て、待て。とりあえずは僕の家でもあるんだぞ。そんな事許していいのか?ユンホさんがそんな事を自分からするとは思えない。きっとあの男が僕が居ない事を...

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同じ月を見て。#14

絶望ってこう言う事なんだ。僕がふと目を覚ました時、一番に聞こえて来たのはあの声。『ユンホ。』あの男!!!!!そんなはずはない。僕が帰った時には確かに誰もいなかった。ユンホさんしかいなくて。ユンホさんはカルボナーラを食べて寝たんだ。どうしてあの男が?!?!僕が寝てから上がり込んだ?!それともまさかずっとどこかに居た?!『ユンホ…可愛いよ。』「ミョングク………。」僕はかぁっと頭に血が上る。僕がいるって言う...

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同じ月を見て。#15

「違うんだ……チャンミン君。」ユンホさんはいそいそと服を着て僕にいい訳をしようとしてるのか?僕はそんなユンホさんを見る事が出来なくて目をそらしたままいた。別にいいんだ。ユンホさんがその男と付き合ってるとしたらそりゃそう言うことだってするだろう。ただ僕はユンホさんが好きだと気が付いてしまっていたから辛かった。ユンホさんが僕じゃない誰かを思って自分でそんな事をしていたなんて……。それを見てしまった自分。多分...

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同じ月を見て。#16

僕はその時、もう我を失っていた。気付いてしまったユンホさんが好きだと言う気持ちは、実は溜まり溜まっていて爆発してしまった様にユンホさんを組み敷いた時の快感は僕を野獣に変えてしまった。ユンホさんは何度も「やめて!退いて!」と叫んだ。大して防音もされていないアパートで深夜に声を出されて困った僕は、ユンホさんのぷっくりした唇とホクロを諸共口を塞ぎ、ユンホさんの下半身に手を伸ばす。「ひぃぁっ。」「途中でしたか...

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同じ月を見て。#17

せめて今だけはユンホさんの中を僕でいっぱいにしたい。「ユンホさんっ!」「んんっ!」僕は慣れない腰をただ振ってユンホさんの中に何度も自分を放った。ドクドクと熱を放つ瞬間ユンホさんが震えるのが快感だった。痛いくらいの締め付け感は僕を狂わせた。もう何も出ないってくらい抱いて最後ぎゅっと抱きしめたユンホさんはいい匂いがした。しっとりとした肌は僕に吸い付く様で。離したくない。このままいたい。ずっと繋がっていたい...

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同じ月を見て。#18

僕達はまるで恋人みたいに眠って翌日まるで恋人みたいに朝を迎えた。「あ………おはよう。」「おはようございます……。」どことなく意識してぎこちない挨拶は昨日の行為を思い出して照れたからか…それとも気まずいのか。分からなかったけどくすぐったい様な眩しい朝だった。ユンホさんは眠たそうに目を擦っていたから僕はその手を掴んで目から離すと目元に軽くキスをした。ユンホさんは肩を窄めて方目を閉じた。そのまま抱きしめて僕は溜息...

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同じ月を見て。#19

チャンミン君の作ったフレンチトーストはとろとろで甘くてとっても美味しかった。俺はまるでチャンミン君みたいだと思った。チャンミン君は昨夜俺を無理矢理抱いたのに次の朝には無駄に甘いキスをしてくるから困った。それはとても甘くて俺は何もかもなかった事にしてこの甘い時間に身を任せてしまいたくなったくらい。チャンミン君はとろとろの甘甘だった。「ユンホさん。甘いの好きですね。」「………うん。」「見かけによらず。」大の甘...

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同じ月を見て。#20

「どうした?」僕は思わずこそこそ声になる。玄関にしゃがんで小さくなってしまう。声が少しでも漏れなきゃいいと思った。「え?何?」それでも俺は思わず大きな声が出た。「何言ってるんだ?!」彼女は一方的に話すと電話を切ってしまった。俺は暫く呆然としてしまったくらい。「ユンホさん?大丈夫ですか?」「あ……チャンミン君………。」「どうしましたか?」「……いや……。」俺は玄関を覗くチャンミン君をしゃがんだまま振り返って自分でもあまり...

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同じ月を見て。#1

僕はこの春から憧れだった1人暮らしを始めた。筈だった。「おはよう………。」「おはようございます。」その人はだらしない部屋着姿で頭をボサボサにして部屋から出てきた。一人暮らしで大学生活を満喫してる筈の僕は何故かこの人と同居していた。あれは。まだ桜が咲き始めたばかりの頃だった。「こっちです。」僕は引越し業者に指示を出す。新しい家具を少しと後は身の回りのものだけで引越しはすぐに終わりそうだった。新しい生活に...

同じ月を見て。#2

僕は朝、目を覚ました。新しい天井。部屋の壁。ここはどこだっけ?と一瞬思う。そうだ。僕は大学生になって一人暮らしを始めたんだった。1人………。1人の筈だった。だけど。「ん~………。」リビングで布団を敷いて寝てる男が寝返りを打つ。昨日初めて会ったこの人と僕は暮らす事になった。未だに信じられない。どうしてこんな事に……。運が悪かったんだろうけど。それにしてもドラマじゃないんだから。いやドラマならきっと可愛い女の人...

同じ月を見て。#3

なんだかすっかりユンホさんのペースにハマってしまった感がある。僕はユンホさんが仕事に行った後ユンホさんが残したサンドイッチを食べた。あんなに美味しそうな顔されたらなぁ……と僕はユンホさんの顔を思い出してそう言えばイケメンだよなぁ……と言うより綺麗?と思う。端整な顔立ちは何もかも小さく纏まってて8頭身くらい。いや9頭身?!どうしてあんなに顔が小さいんだろう????そんな綺麗な顔をリスみたいにほっぺたを膨ら...

同じ月を見て。#4

僕とユンホさんは深夜にもかかわらず色々な話で盛り上がった。ユンホさんの事、僕の事。会社の事、学校の事。家族の事、友達の事。友達になったばかりの様にお互いの事を聞いて、聞かれてどんどん知っていくのが楽しい。ユンホさんの事を知って行くのが嬉しい。「ユンホさん彼女は?」「チャンミン君こそ。カッコいいからいるんだろ?」「僕はまだいません。」「まだ?」「はい。」どんどんどんどん自分の事を話していくから不思議だった。「...

同じ月を見て。#5

「はぁ………。」僕は深い溜息をついた。「どうしたんだ?チャンミン。元気ないな。」同じ大学のキュヒョンが僕の顔を覗き込んだ。「なんでもない……。」「なんでもないって面か?」「………はぁ。」「?????」不思議そうなキュヒョンを他所に僕はまた溜息をつく。なんで溜息が出るかと言うと。僕にも分からない。ユンホさんと折角親友になれるかと思ったのに全く顔さえ合わせない日々だった。まさか避けられてないよな?朝とか顔を合わすと普通な...

同じ月を見て。#6

ユンホさんがお風呂から上がってくると同時に僕は食事をテーブルに並べた。「チャンミン君……夜中に凄いご馳走だね。」「そうですか?お仕事してきたんですからこれくらい食べて疲れを取って下さい。」「ありがとう…。」ユンホさんの顔が赤いのはお風呂上りだからだと思ってた。「美味しい!」ユンホさんはやっぱり大袈裟な程僕の料理を褒めてくれる。でもどこか元気がなかった。「ユンホさん。まさかここずっと夕飯食べてなかったんですか?...

同じ月を見て。#7

翌朝起きて気が付いた。僕はユンホさんの横で眠ってしまったようだ。床で変な体勢だったからか体がみしみしと痛んだ。僕は起き上がってすぐユンホさんの額に触れる。まだ少し熱はある様だか昨夜よりはかなり下がった様にも思えた。僕が触れたからかユンホさんも薄っすらと目を開ける。「チャンミン君………まさかずっと見ててくれたのか?」「いえ。寝てましたよ。」「でも……傍に居てくれたんだろ?」僕は答えず微笑んで返した。「ありがとう...

同じ月を見て。#8

ユンホさんの熱は次の日にはすっかり下がっていた。良かった。ユンホさんは今朝は布団から起きて一番にシャワーを浴びた。元気になって浴室からは鼻歌も聞こえてくる。本当に良かった。「ユンホさん~いつまでもシャワーしてると又熱ぶり返しますよ~!」僕はリビングからユンホさんに声をかける。本当に子供かっての。あれで人の親だって言うんだからびっくりする。あんなかわいらしい人がお父さんかぁ…。結婚もしてたんだよなぁ。...

同じ月を見て。#9

俺の名前はチョン・ユンホ。この春、バツイチとなった俺は人生最悪のどん底にいる気がしてた。でもそう言う時に不幸は畳み掛ける様に次々起こるもので。一人住まいのために借りたアパートが重複契約になっていて他の部屋が空くまで、その重複した相手のシム・チャンミン君と一緒に住む事になったんだ。俺にはどうしてもここの大家さんを責める事はできなかったんだ。だからOKした。相手のチャンミン君は凄く不満そうだったけど……。...

同じ月を見て。#10

僕はユンホさんを知れば知る程ユンホさんから目が離せなくなった。最近は少しずつ早く帰ってくるようになったユンホさん。会社であった事なんかも話してくれるようになってきた。ユンホさんと過ごす時間が増える程ユンホさんの事を知って行く。それはどんな些細な事でも嬉しく思った。僕って気持ち悪いんじゃないかな?こんな1人の人間に対して、しかも男性相手にここまで執着した事はない。でもユンホさんは綺麗だったし可愛かっ...

同じ月を見て。#11

ダメだダメだダメだダメだ………。こんな事しちゃいけない!僕は頭では分かっているのに僕の手はユンホさんのスマホをスワイプする。鍵はかかっていない。それが僕を止める最後のチャンスだったのに………。心臓がドキドキする。僕は画面に映るLINEが来ている通知が気になってLINEを開いた。ここにも鍵がない。ある意味ユンホさんは隠すような事をしていない証拠だと僕は自分の行為に意味が無い事を願った。そしてそこにははっきり言って...

同じ月を見て。#12

両手のスーパーの袋が手に食い込む様だった。「………重い。買いすぎた。」つい。ユンホさんの喜ぶ顔を思い出したら色々なメニューが思い浮かんであれもこれもと買い込んでしまった。一週間分くらいの食料は揃った感じだ。僕は何をやってるんだろう。他の男が好きな人に対してこんな事したってどうにもならないのに。っていうか僕と同居してる事は公認なんだろうか。自分の付き合ってる男がもし見ず知らずの男と一つ屋根の下で暮らし...

同じ月を見て。#13

僕は公園のベンチで腰を下ろしていた。空の月はやっぱり丸い。僕はそれを見上げててみても思い浮かぶのはユンホさんの事ばかり。『ミョングク……。』耳に残るユンホさんの声。今頃2人は……。もしかしたら……。僕は僕の出かけてる間に2人がするであろう事を想像して頭を振った。待て、待て。とりあえずは僕の家でもあるんだぞ。そんな事許していいのか?ユンホさんがそんな事を自分からするとは思えない。きっとあの男が僕が居ない事を...

同じ月を見て。#14

絶望ってこう言う事なんだ。僕がふと目を覚ました時、一番に聞こえて来たのはあの声。『ユンホ。』あの男!!!!!そんなはずはない。僕が帰った時には確かに誰もいなかった。ユンホさんしかいなくて。ユンホさんはカルボナーラを食べて寝たんだ。どうしてあの男が?!?!僕が寝てから上がり込んだ?!それともまさかずっとどこかに居た?!『ユンホ…可愛いよ。』「ミョングク………。」僕はかぁっと頭に血が上る。僕がいるって言う...

同じ月を見て。#15

「違うんだ……チャンミン君。」ユンホさんはいそいそと服を着て僕にいい訳をしようとしてるのか?僕はそんなユンホさんを見る事が出来なくて目をそらしたままいた。別にいいんだ。ユンホさんがその男と付き合ってるとしたらそりゃそう言うことだってするだろう。ただ僕はユンホさんが好きだと気が付いてしまっていたから辛かった。ユンホさんが僕じゃない誰かを思って自分でそんな事をしていたなんて……。それを見てしまった自分。多分...

同じ月を見て。#16

僕はその時、もう我を失っていた。気付いてしまったユンホさんが好きだと言う気持ちは、実は溜まり溜まっていて爆発してしまった様にユンホさんを組み敷いた時の快感は僕を野獣に変えてしまった。ユンホさんは何度も「やめて!退いて!」と叫んだ。大して防音もされていないアパートで深夜に声を出されて困った僕は、ユンホさんのぷっくりした唇とホクロを諸共口を塞ぎ、ユンホさんの下半身に手を伸ばす。「ひぃぁっ。」「途中でしたか...

同じ月を見て。#17

せめて今だけはユンホさんの中を僕でいっぱいにしたい。「ユンホさんっ!」「んんっ!」僕は慣れない腰をただ振ってユンホさんの中に何度も自分を放った。ドクドクと熱を放つ瞬間ユンホさんが震えるのが快感だった。痛いくらいの締め付け感は僕を狂わせた。もう何も出ないってくらい抱いて最後ぎゅっと抱きしめたユンホさんはいい匂いがした。しっとりとした肌は僕に吸い付く様で。離したくない。このままいたい。ずっと繋がっていたい...

同じ月を見て。#18

僕達はまるで恋人みたいに眠って翌日まるで恋人みたいに朝を迎えた。「あ………おはよう。」「おはようございます……。」どことなく意識してぎこちない挨拶は昨日の行為を思い出して照れたからか…それとも気まずいのか。分からなかったけどくすぐったい様な眩しい朝だった。ユンホさんは眠たそうに目を擦っていたから僕はその手を掴んで目から離すと目元に軽くキスをした。ユンホさんは肩を窄めて方目を閉じた。そのまま抱きしめて僕は溜息...

同じ月を見て。#19

チャンミン君の作ったフレンチトーストはとろとろで甘くてとっても美味しかった。俺はまるでチャンミン君みたいだと思った。チャンミン君は昨夜俺を無理矢理抱いたのに次の朝には無駄に甘いキスをしてくるから困った。それはとても甘くて俺は何もかもなかった事にしてこの甘い時間に身を任せてしまいたくなったくらい。チャンミン君はとろとろの甘甘だった。「ユンホさん。甘いの好きですね。」「………うん。」「見かけによらず。」大の甘...

同じ月を見て。#20

「どうした?」僕は思わずこそこそ声になる。玄関にしゃがんで小さくなってしまう。声が少しでも漏れなきゃいいと思った。「え?何?」それでも俺は思わず大きな声が出た。「何言ってるんだ?!」彼女は一方的に話すと電話を切ってしまった。俺は暫く呆然としてしまったくらい。「ユンホさん?大丈夫ですか?」「あ……チャンミン君………。」「どうしましたか?」「……いや……。」俺は玄関を覗くチャンミン君をしゃがんだまま振り返って自分でもあまり...