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1…69 #8 雪・月・花 (~From.Sweet Drops~ 葉月様)

『69』


別に本気でウワキをしていたかなんて疑ってはいない。

でも、安堵したのも事実。

ユノを知っているのは、僕だけでいい。

他の人になんて触れさせたくない。

男の割に肉付きのいい身体。

柔らかくて白い肌に口づけを落とす。

ようやくこの大きなベットも日の目を見るというものだ。

なにしろ、ここでずっとひとり。

半年も過ごしてしまった。

ユノが帰ってくる日をただひたすら夢見て。

そしていま、その夢が現実となる。

目の前にユノがいる。

「ちゃみ…っ」

「うん?」

しっとりとしていて、手のひらに吸い付くようなこのきめ細かい肌。

性器は堪えきれず蜜を滴らせ、いまにも弾けそうだ。

先端に口づければ、ひときわ大きく身体が震える。

「じ、らすな…っ」

「優しくしてるだけでしょう?」

だって、夢にまで見ていた時。

一瞬一瞬を大切にしたい。

噛みしめたい。

「ぜ、んぜんやさしくないっ」

「2年間も待ったんだからこれくらいいいじゃないですか」

「よくないっ」

ワガママだな、なんて。

でも、そろそろ僕も限界だ。

この日のために新しく購入したボトルを開き、透明なそれを手のひらへと落とす。

ぬるりとしたその感触。

足を開かせ、蕾へと指先を押し当てた。

「あ…っ」

先ほどまで弄っていただけあって、指先を容易に飲み込んでいく。

けれど、時間が経ってしまったせいで蕾が開くにはだいぶ時間がかかるだろう。

若いせいもあり、あのころは毎日のように身体を繋げていたのに。

でも、ユノの身体は思い出し始めている。

ひとつになることの喜びとか、気持ちよさとか。

だからこそ求めているんだろう。

他でもない、この僕を。

「も、いいから…っ。だいじょぶだからっ」

「まだダメですよ。裂けちゃったらどうするんです?」

「それでもいいから…っ!」

無茶なことを言う。

でも、悪くない。

手を引き寄せてユノと同じように膨張したそれへと触れさせた。

「…っ」

「コレ挿れるんだからちゃんと解さないと。ね?」

「で、でかすぎ…っ」

「ユノほどじゃないですよ」

太くて立派な幹にそっと口づけ、こぼれてきた蜜を舌先ですくい上げる。

痙攣するように身体を震わせ、責めるように僕の名を呼んだ。

できるなら、僕だって挿れたい。

いますぐにでも。

でも、万が一にも裂けてしまったらまたお預けになってしまう。

それだけは回避したい。

なんとしても。

ギリギリのところでなんとか欲求を抑え込み、ただひたすら指で狭い受入口を押し広げて。

「ちゃんみん!」

もう限界。

それは僕もユノも同じ。

滾った自身に潤滑剤を塗ったくり、ヒクヒクと蠢く蕾へと押し当てた。

「ひ…っ」

か細い悲鳴。

痛いのだろうか…。

でも、ユノの性器はしおれることなくそそり立っている。

ゆっくり、ゆっくり。

慎重に奥へと進み、繋げていく。

根元まで押し込めばピタリと隙間なく埋まる。

まるでパズルのピースがピタリとはまるように。

「ぁ、あ…っ」

「わかる?繋がってるの」

問いかければ、小刻みな頷き。

しかし…キツくて、食いちぎられそうだ。

まるで初めてセックスした時のような感覚。

あの時はもっと余裕なかったけど。

「ちゃみ…っ」

「うん?」

「お、おれ…いま、すげぇ、しあわせ…っ」

「…」

幸せ、か。

形のない曖昧なもの。

深く考えたことはないけれど、確かにこれが幸せなのかもしれない。

だとすれば、ユノは僕にとって幸せの塊?

「ちゃみ、は…?」

「ユノと同じ気持ちです」

答え合わせなんかできない。

なにしろ、数学のように答えがひとつしかないというわけではないから。

でも、たぶん同じだと思う。

汗で張り付いた髪を撫で、そっと目じりに浮かんだ涙へと口づける。

なんか、いいかも。

2年という時間はホントに辛かったけど、おかげで気づくことができた。

知ることができた。

ユノという人間がどれだけ僕にとってかけがえのない人なのかということ。

「愛してる、ユノ」

だから、いつもは照れくさくて言えないことまで言ってしまう。

告げたときのユノの嬉しそうな顔。

変わらないな。

小さいころから、その笑顔だけは。

「おれ、も…っ」

よほど嬉しかったのか、長い手足を絡ませるように抱きついてくる。

思い切り締め付けられて、危うくイってしまうところだった。

間一髪それを免れ、そっと息をつく。

「覚悟はいいですか?」

今日は、寝かせてあげるつもりなんかない。

そのために明日の予定はすべて空けてきたのだから。

なんの躊躇いもなくうなずいたユノがちゃんと理解しているかどうかはわからないけど。

まぁ、それはそれ。

理解していないのなら、身を持って実感してもらえばいい。

歓喜の悲鳴を上げながら善がり狂うユノの姿をひとつも漏らさずに見つめる。

脳へと焼き付けるように。

そしていつしか夜は更け、朝がやってきた。

もちろん、寝たのが明け方だったから、起きたのは昼過ぎなのだけれど。

「腰が…っ」

ベットに横たわったまま呻くユノに微笑み、そっと髪を撫でる。

睨まれたけど、文句を言われることはなかった。

ちゃんと断ったのだから、睨まれる筋合いもないとは思うんだけど。

まぁ、それくらいは許容してあげよう。

「あ…」

「…?」

そういえばすっかり忘れるところだった。

先に言っておかないとと思ってたのに、すっかり夢中になってしまって。

「ユノ、大事なことを言い忘れてました」

「大事なこと…?」

「僕、来期から交換留学でアメリカへ行くことになりましたんで」

「は!?」

起き上がろうとして、また撃沈。

腰を押さえながら。

「き、聞いてないぞっ!」

「いま初めて言いましたからね。2年間のカリキュラムだそうです。だからお留守番、よろしくお願いしますね?」

「ひ、ひでぇ…っ。せっかく帰ってきたのに…っ」

「なんの相談もなしにアメリカに行ったユノがいけないんですよ。僕、大学へ入学後は交換留学を希望する予定でしたから」

そう。

元々はその予定だった。

つまり、ユノが2年間待っててくれれば、向こうでも一緒に居られたというわけだ。

すべては勝手に決めたユノがいけない。

「オレももう1回アメリカ行くっ」

「なにバカなこと言ってるんですか?ホントにユノは…」

「だ、だって…っ」

いい歳した大人がボロボロ大粒の涙こぼして号泣。

よっぽど寂しかったんだろうな…。

2年間。

でも、それは僕も同じ。

留学をやめようかとも思ったが、やはり海外が気になる。

それこそ、社会に出たときの強みにもなるだろう。

「行くなよっ!オレを置いてくなっ」

「先に置いてったのはユノでしょう?」

「謝るから!土下座するからっ」

必死すぎ。

まぁ、確かにある意味では当てつけとなるのかもしれない。

目には目を、的な。

うん。

ユノも残される側の気持ちを知ったほうがいいんじゃないかな?

また同じようなことされても困るし。

ちょうどいい罰ゲームかも。












おしまい
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2017/04/19 (Wed) 06:57 | # | | 編集 | 返信

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