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アロマリッチ。#4

ユノの症状は深刻だったんだと思う。

























色の悪い顔をして、いつもの半分も喋らなくて、ただころんと横になった。
だから匂いを嗅がせろと言われても邪険にできなかった。


変態丸出しだったら殴ってやるところだけれど。
とてもそうはできなかった。


「チャンミン………。」


そう小さく呟いて僕の手をスースーと嗅ぐユノ。


そんなユノを見ながら僕は改めて反対の空いてる自分の手を嗅いだ。
別段匂いはない。と思う。
自分だから分からないだけだろうか?


僕自身から何か出てるんだろうか?
ユノだけに分かる何か?


フェロモン的な?


どんなだそれ。


だって実はキュヒョンにあれから匂いを嗅いでもらった。
僕は何か匂うのか気になった。
キュヒョンは何も匂わないと言った。
ユノにだけ匂うと言う事だ。


僕がユノに何かを発してるのだろうか?


何を?


考えても考えても分からない。


ただユノは僕の匂いを嗅いで穏やかに息を繰り返してた。


「どうですか?」
「うん……いい感じ。」
「ふーん。」
「なんか薬より効くみたい。」
「僕の匂いが?」
「うん。」
「おかしな人だ。」


どれくらいそうしていたんだろう。
ユノの顔は確かに色を取り戻していた。


「撮影いけそうですか?」
「うん、大丈夫。」


とりあえず僕はホッとした。


まぁこれくらいでユノの具合が良くなるなら少しぐらい匂いを嗅がせても構わない。


少しぐらいなら。





















「うざい!」


少しぐらいなら構わないと思った。
その日ユノは僕にべったりだった。


それは少しぐらいじゃなかったんだ。


撮影中も僕の傍から離れずで。
それくらいなら良かった。


ユノは僕の手を握って自分の鼻先に持って行きすんと鼻を鳴らす。


まだかわいかった。


あげくの果てには後ろから抱きしめられて首筋にすんとされた。


「ちょっ!」
「だって。匂いがないと。」
「だからって!」


人が見てる。
何かと思ってるっ!


昔は若さもあってべたべたとしてた時期もあった。
まぁユノは基本スキンシップが好きだった。
でも、そんな事も大人になってあからさまにする事も減っていた。


なんか昔に戻ったみたいで懐かしくもあり。
人に見られてる事が恥ずかしくもあり。
複雑さでどうしていいかわからない。


「とにかく離れてて下さい。」


僕はユノにお願いする。


「どうして?」
「どうしてって。」
「安心するんだ。チャンミンの匂い。」
「僕は匂いませんって。」
「匂うよ。」


本当に変な人だ。


「俺はチャンミンの匂いが好きなのっ。」


やっぱりこの人は変態なんだろうか?
ヤローの匂いを嗅いで喜んでる。


女の人の匂いならわかる。


好きな人の匂いなら好きになるだろう。
いつでも傍にいたいし。
抱きしめてその匂いを近くに感じていたら幸せな気持ちにもなるだろう。


ユノは僕が好きなの?


「あなた……そんな僕が好きなんですか?」
「ん?好きだよ?」


ユノはきょとんとした顔で僕を見る。


なんなんですかそのかわいい顔は。


「好きだって何度も言ってるのに。」
「僕は男ですが…。」
「男だって好きなもんは好きだ。」
「はぁ………。」


さらさらと好きだというユノ。


ユノは僕を好き?
ユノが僕を好き?


好きって…?


僕はぐるぐる考えるも悪い気はしなかった。


そうなんだ?
ユノは僕が好きなんだ?


「ユノさん!お客さんです。」
「お客さん?」


誰?


ユノが撮影所の入り口に目をやる。
僕もついて行く様に同じ場所に目を向けた。


「ホジュニヒョン!」


ホジュニヒョン?


「よぉ。同じところで撮影してるなんてな。差し入れだぞ~。」


ホジュニヒョンは両手の袋を持ち上げて笑った。


そんなホジュニヒョンに今の今まで僕にべったりだったユノはすっと離れてホジュニヒョンの所に行ってしまった。















なんだ?



















あんなに僕の匂いを嗅いでおいて。
あんなに僕を好きだと言っておいて。
ホジュニヒョンが来たら簡単に放ったらかすのか?!




















いや。いいんだけど!なんなんだ。





















この湧き上がる感情。
























僕は突然行ってしまったユノの存在を思い知る事になる。












































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2017/06/07 (Wed) 00:26 | # | | 編集 | 返信

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2017/06/07 (Wed) 02:23 | # | | 編集 | 返信

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2017/06/07 (Wed) 22:35 | # | | 編集 | 返信

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