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同じ月を見て。#23

3人の生活は賑やかだった。




























「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」


たいがい朝はソユンちゃんの泣き声から始まる。


「このおリボンじゃいやっ!!!!」
「じゃあどれがいいんだ?」
「こっち!!」
「はいはい。」


ユンホさんはソユンちゃんに甘い。


「2人とも早くご飯を食べないと遅刻しますよっ。」
「よし、ご飯にしよう。ソユン。」
「嫌っ!!!」
「え?どうして?」
「パンじゃないもんっ。」


僕が用意した昼食は白飯だった。
でももしこれがパンであったらソユンちゃんはご飯がいいと駄々をこねるんだ。


あーでもない。
こーでもない。
散らかすし汚すし。


食事なんて食べた気がしなかった。


僕は奥さんが育児放棄したくなる気持ちも分からなくもなかった。


ユンホさんはそんなソユンちゃんにも怒る事もなく優しい。
そして懐くのはユンホさんにだけ。
僕でもイライラしてくる。


「パパ。あ~ん。」
「あ~ん。」


2人の仲良しを見せ付けられるのも気に入らなかった。


完全な妬きもち。だ。
分かってる。
馬鹿らしい事も。
相手は親子なんだから。


「ユンホさん……。ご飯付いてますよ。」
「え?どこ?///」
「ほら。ここです。」


僕はユンホさんの唇についたご飯粒を取ろうと手を伸ばした。


「あ……////。」


僕がユンホさんの唇に触れると、ユンホさんは顎を引いて目を伏せた。
今、照れた?
すっげかわいい。
そんなかわいい顔されたらソユンちゃんの前だけど僕、変な気分になってしまう。


僕はユンホさんにもう一度触れたくて手を伸ばす。


「駄目っ!!!」
「………。」


もちろんソユンちゃんに邪魔されるんだけどね。


分かってはいたけど実際ソユンちゃんが来る前は折角ユンホさんといい感じになれていたのに、それはもうお預けなんだと思うととても残念だった。
でもユンホさんをどうこうする前にしなくちゃいけないのはソユンちゃんと仲良くする事のような気がする。


「ソユンちゃん……あのさ。」
「チャンミン嫌いっ。」
「ソユン…どうしてそんな事を言うんだ?チャンミン君が何をしたの?」
「………。」


ソユンちゃんは答えない。


「理由もなく嫌いなんて言っちゃ駄目だよ。」
「理由……あるもん。」
「なんだ?言ってごらん。」
「………パパは私のだもん。私だけのだもん。パパはなんでママと一緒にいないでてチャンミンと一緒にいるの?!」
「え………。そ……それは。」
「わたしママとパパと三人がいいのぉ!」


ソユンちゃんは又泣き出してしまった。


ソユンちゃんが酷い我が儘を言ったり、駄々を捏ねるのは環境が落ち着いてないからだと思う。
とても気持ちが不安定なんだと思う。


「ごめんソユン……。」


でもユンホさんもそれと同じくらい苦しんでる。
多分奥さんも。


「ソユンちゃん。パパとママはね、理由があってもう一緒に暮らせないんだ。」
「……どうして?」
「もう好きじゃないから。仕方ないんだよ。」
「どうしてすきじゃないの?」
「心がね。離れちゃったんだよ。」
「パパとチャンミンはどうして一緒に住んでるの?すきだから?」
「そうだよ。僕はユンホさんが好きだから一緒に住んでるんだ。」
「チャンミン君っ。////」
「ソユンちゃんの事も大好きだからこれからは僕とパパと3人で暮らそうね。」


僕はソユンちゃんの小さな尼を撫で撫でしてあげる。


ソユンちゃんは僕の顔をじっと見てこくんと頷いた。


「ほら遅刻します。ユンホさん。」
「あ……あぁ。」


ばたばたと2人が出かけて行く。






それからソユンちゃんの我が儘も駄々もなくなった。


小さいながらにも理解してくれたのかな?








その夜ソユンちゃんが寝静まった後ロフトに居た僕をユンホさんが訪ねてきた。


「ユンホさん。」
「チャンミン君。今ちょっといい?」
「いいですよ。」


ユンホさんがお邪魔しますとロフトに上がってきた。
ユンホさんがここに上がるのは初めてだ。


「え?ここって天窓があるんだ?」
「そうです。」
「え?凄い。星が見えるじゃないか。」
「見えますよ?こっちから。ほら月も見えますよ。」
「え?本当?」


ユンホさんが布団の上にいる僕の傍に天井が低いロフトで四つん這いになって寄って来る。
僕の傍で天窓を見上げたユンホさんは月を見つけて「わぁ~。」と言った。


「いいなぁ。チャンミン君。ここ。」
「いいでしょう?」
「うん。」
「一緒に寝ますか?」
「え?///」


ユンホさんが僕を見る。


あぁこうしてユンホさんと2人になったのは久し振りな気がする。
僕が無理矢理ユンホさんを抱いてしまったあの日。
一緒に寝て起きて以来じゃないだろうか?


僕は僕を見たユンホさんの頬を手で撫でた。


「あ………そ……ソユンがいるから。」
「ですよね。」


返事はわかってたし、出来ない事もわかってたから僕はあっさりとした返事を返す。
ユンホさんを困らせただけみたいになって僕は困らせついでにユンホさんにキスをした。


「ちゃ、チャンミン君っ。////」
「ごめんなさい。こうしてユンホさんと2人になったのが久し振りだったので。」
「べ……別に……こういう事をしに来たんじゃなくて……////。」
「なんでしょう。」


こういう事をしに来たんじゃないと言ったユンホさんだったけど特に抵抗もしなかったから僕は何度か口付けた。


「話せないよ。チャンミン君……////。」
「ごめんなさい。」


僕はずっとこうしていたいくらいだったけどユンホさんの話したい事を聞く事にする。


「あの……。ソユンの事ありがとう。」
「ソユンちゃん?」
「あ…今朝。チャンミン君のお陰でソユン。落ち着いた気がする。」
「あぁ。子供って第三者に言われると変に納得したりするんですかね?」


今日は保育園でも落ち着いていたらしくユンホさんが迎えに行くと先生が驚いていたらしい。
帰ってからも僕に酷い事を言わなかったしほんの少し打ち解けてくれた様にも思えた。


「本当にあいりがとう。」
「いいえ。」
「本当に感謝してるんだ。ソユンに関しては奥さんに任せっぱなしで、俺は甘やかす事しかしてこなかったし。」
「はははっ。そんな感じですね。」
「チャンミン君になんやかんやと世話も任せてるし。」
「いいと思います。僕は僕が出来る事をやってるだけだし。ユンホさんはユンホさんにしかできない事をやってるんだから今のままでいいと思います。」
「チャンミン君………ありがとう。」


ユンホさんはぺこりと頭を下げた。


「止めて下さい。」
「いや。だってチャンミン君は本当僕を助けてばかりくれるから。」
「駄目ですか?」
「駄目じゃないけど…。」


けどなんだろう…。


「ん~。やっぱり駄目かな?」


ユンホさんは顔を上げるとちょっと困った顔をしていた。


そして逃げる様にロフトから下りて行った。






どうして駄目なんだろう。







僕はユンホさんの助けになれてるんだったら嬉しいのにな。



















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2017/07/18 (Tue) 01:18 | # | | 編集 | 返信

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